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過渡期終焉装備サバゲ「DISASTERZ(デザスターズ)」


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2008年12月22日

プラスチックパーツ


日本製の繊維関係プラスチックパーツといえばYKKとニフコ。

ファスナーに関してはYKKは圧倒的なシェアを誇っていますが、
プラスチックパーツに関してはニフコです。


ニフコはNippon Industrial Fastener Corp.の略称でNIFCOでして、
ニフコの合弁会社にTIFCO(台湾)とKIFCO(韓国)があります。

製品や仕様はほぼ同じで、日本国内の繊維材料ディーラーでも
3社の製品を統合してラインナップをつくっている場合も多いです。




こちらはニフコの38㎜サイドリリースバックル。
一般的な片側がコキ(ストッパー)になっているものです。
両側コキや両側シングルホールなどもあります。

基本素材はポリアセタールで、少し硬質的な使用感です。
キフコやティフコも基本はポリアセタールです。




こちらはTifco。ロゴマークも最初の文字が違うだけで同じです。

ディーラーでラインナップが混在するのは、Nifcoに無くてTifcoやKifcoにある
パーツなどもあり、会社としても相互補完でのラインナップは意識しているようです。




こちらはKifco。

ブラックホーク(BHI)がMaid in Koreaだった頃はKifcoのプラスチックパーツ
類を使っていました。

老舗ミリタリーメーカーが使うくらいなんですから、N/K/Tともにクオリティは
お墨付きです。



ミリタリー装具のバックルといえば、ITWファステックスとNationalMolding
デュラフレックスです。

ITWのFASTEXはその名称がサイドリリースバックルの総称となるくらい有名です。

ニフコの前進となる日本工業ファスナー社はITWの合弁会社ですので、ニフコ
もファステックスブランドを使用していました。ITWとニフコのシェアを合わせれば
サイドリリースバックルの通称が「ファステックス」となるのも分かりますね(^^


ITWのパーツ類は強度に特化しており、高強度が必須なミリタリー装具
として多く利用されます。逆に強度重視のため操作感が犠牲となり、一般
ユース用のバックルとしては硬すぎて使いにくいものになりがちです。

強度重視のものはポリアセタール製でして、操作感重視のナイロン製の
ものもラインナップにはあります。


ナショナルモールディングのDulaflexは基本ラインナップがナイロン製。
もちろんポリアセタール製も平行してあります。
ナイロン製の操作感は非常に良く、やや柔らかいですが裂損(割れ)に
強いです。ミリタリー装具では米軍の官給品のMolleシステムなどの
バックル類に使われています。


ミリタリーファンとしてはITWとNationalMoldingのパーツとしての
ブランドは魅力的ですが、Nifcoや同等品のTifco・Kifcoも応援して
いきたいです。


私の場合は自衛隊さん向けのものは一部意識的にNifcoパーツを
使っていたりもします。国産好きな人多いので(^^

普段はNationalMoldingをよく使っています。ナイロンの感触が
柔らかくて結構好きです。


ファスナーに関してはYKKがもはや世界一ですね。米国有名装具
メーカーのベストやポーチでもファスナーは総じてYKKです。

私が使うのもYKK、もしくはYKKパテントをライセンスしたコイルファスナーなどです。
ノンブランドや中国製のものと比べると使い込んだ時の破損度合いが全然違います。

YKKファスナーはそのブランドが確固たるもののせいか、コピー品も
よく目にします(^^; 中国製のもので多いです。


ミリタリー業界ではNifco・Tifco・Kifcoがイマイチブランド力を発揮して
いませんが、ミルスペック品と比べるとやや強度的に及ばないにしても
海外製ノンブランドパーツとは比べられるものではありません。

私の取り扱いのロシア装具も、新品時からびっくりするようなプラスチック
パーツの破損率です。しかも30㎜幅とかあまり使わない寸法のが多いので
補修も大変です(^^; (日本・アメリカはインチ基準のパーツが多いです)


100円ショップで売られているものと、もう少し高い量販店のもの、
ちゃんとした雑貨屋さんのものなど、使われている部品などを
見比べるのも面白いものです。


ただ、ノンブランドパーツが全てダメかというとそういうわけでもなく、
その強度やクオリティで大丈夫な箇所に使われていればそれでいいのです。

携帯ストラップのバックルと、犬の首輪のバックルとでは必要強度も違いますし(^^