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2007年10月10日

TOP64式調整法


トップの電動64式小銃。
しばらく再販されていませんが、持っている人は多いと思います。


(wiki画像)

この電動64式ですが、皆口を揃えて調子が悪いと言っています。
なのでマルイのユニットにスワップしたりなどの改造も盛んです。

ノーマル状態では「アタリ」「ハズレ」があるのも有名ですが、構造上調整してやれば
パーツなどの改造などをせずともかなり使えるレベルにまで持っていけます。


最も重要なパーツはメカ内部の「タペットプレート」。トラブルの8割はここで解消すると思われます。
 (手元に現物が無いので内部図解は微妙に違うかもしれませんが、
  64式保有者には分かると思います(^^;)



右から、タペットプレート、ノズル、チャンバーブロック、バレルとなります。
パーツ名称はトップ正式と違うかもしれませんが、電動ガン一般でご理解下さい。

電動ガンを分解整備している方は、ギアがタペットプレート&ノズルを動かし給弾動作を
しているのは分かっていると思います。

トップ64式の場合このタペットプレートが曲者です。
マルイのものが樹脂製なのに比べて、トップは金属製です。頑丈そうでいいじゃん?と思いきや
このタペットは曲がるんです。というか出荷状態での状態が一定していない場合が多いです。

そこで起きる現象がこれ。



このL字部分が出荷状態でも使用中でも時々ゆがみます。

前方(銃に対して)ゆがめば、ノズルが閉鎖ぎみになって「開放不良」となり給弾性が落ちます。

後方にゆがめば、ノズルが閉鎖しきらず「閉鎖不良」となり、発射される弾の速度が落ちます。

つまり、このタペットを微妙に曲げるなどして調整する「タペット調整」が必要なのです。

しかしこの調整幅が絶妙で、閉鎖方向に曲げると発射時のチャンバー密閉度が上がり
初速は上がっていくのですが、セミオートで給弾出来てもフルオート射撃で追いつかなくなります。
逆に開放方向に曲げすぎると、著しく初速が下がります。

フルオートは捨ててセミオートのみと考え、ギリギリまで閉鎖方向に調整すれば、ノーマルパーツ
でも0.2g弾で初速90m/s以上出ます。
個人的に丁度良いのは初速85m/sあたりで、フルオートの給弾性を維持している状態です(^^

個人的に色々いじりましたが、64式のトラブルのほとんどはこれです。



そしてマガジンのトラブル対策はこちら。

横からみるとこんなかんじ。だと思います(^^;



本体側の突起がシャッターを押して給弾ルートが開きます。
手元のマガジンと本体側のマガジンハウジングを見てください。




上から見るとこんな感じ。給弾口にシャッターがせり出して、弾こぼれを防いでます。




本体側突起に押されてこう動くのですが、これがマガジンの個体差なのか本体の個体差なのか
開放しきらないものがあります。手で動かすのではなく本体に取り付けた時に、です。

そこで



突起部分や突起が入る穴を加工する場合は「盛り」が必要で強度などで心配なので、
BB弾を抑えている部分を「削り」で加工するのが簡単です。そうする事によって
開放状態でのBB弾のルートをスムースにして、フルオート射撃時などの給弾性が向上します。
もちろん削りすぎるとBB弾をロックしなくなっちゃいます(^^;

電動マガジンのモーターを変えたり電圧を上げたりする方も多いですが、トップ64式の純正
電動マガジンのギアはモータートルクを上げても効果を出しにくく、逆に破損の原因にもなりえます。
そうする前にこのシャッター部分がちゃんと開放しているかチェックしてみたほうが良さそうです。



ギアに関しては初期ロットのものはシムなどの影響で噛み合いが甘くすぐにギア飛び
するものが多かったですが、最終ロット近くのものは随分マシになっています。
ここも気になる人は作動前に分解調整したほうが良さそうです。

又、純正の9.6Vバッテリーですが、どう考えてもギアトラブルの原因はこれです。
さすがにモータートルクと回転が高すぎてギアが持ちません。バッテリーは8.4Vか7.2Vを
オススメします。

シリンダー部分の「じゃばら」をトップ製品の弱点としてよく上げますが、M60などの場合は
メカボックス内側側面のレールとジャバラが接触しているのでグリスが切れるとすぐに擦り切れて
破れてしまいます。ですが64式の場合はシリンダーの内面に面しているので、グリス切れさえ
しなければかなり持ちます。


上記を踏まえて整備すると、完全ノーマルパーツ状態でもかなり使えるようになります。
もちろんマルイの電動ガンには及びませんが、「64式」をわざわざ買っている人はそういう
トコロは問題ないはずです(^^;


TOPという会社は業界でもトップクラス(^^;のアフターサービスを誇ります。
電話対応もしてくれますし、修理対応なんて工賃はまず取らず場合によっては「パーツ代のみ」
「送料のみ」「完全無料」の場合もあり、普通メーカー修理を断られる社外パーツ組み込み
状態での修理も受け付けてくれます(さすがにマルイメカスワップ品は無理でしょうが(^^;)。

マルイから89式が出た事により自衛隊装備ブームに火が付き、逆にしばらく再販されてない
64式はプレミア価格になっているようです。



今回はアラブもロシアもなんも関係ないですが、現用イベントとなるとやっぱり国連軍などに
自衛隊装備の人が居ますので、こういうのも「敵に塩を送る」ってことかなと(^^;


電動ガン内部の整備や調整に長けた人は基本的にマルイの電動ガンをいじって遊びますし、
装備ゲーマーなどは装備に合わせた銃を持ち、銃の整備などをしない人が多いです。特に
64式をわざわざ買う人はかなりの確立で「自分で整備をしない人」です(^^;

別に全てのエアガンユーザーが自分の銃は自分で整備出来ないと駄目!って訳ではなく
むしろ「装備」「サバゲ」をいちばんに楽しむために整備を他に出すのはひとつの方法です。
私だってバイクは好きですが、エンジン開けたりはそうそうしません。せいぜいタイミングベルトの
チェックくらいです。

ですがことトップ製品、とくに64式に関してはノウハウがある人が少なく、ショップでも扱えない
場合もあり、このあたりは同じ64式ユーザー間で情報交換などをして補わなければなりません。

私の場合はたまたまガンショップで改造・整備担当だったころに友人の64式をいじっていて
気づいたものですが、ネットで見ると案外このタペット調整の記述が少ないのでそのうち
書こうと思ってました。

他にも対策方法は色々あるでしょうが、対処法のひとつとして頭の隅にでも置いてください(^^  

Posted by 明日香太郎 at 11:26Gun