※2014年3月までの案内は税率5%、2019年9月までの案内は税率8%表示になります。
2019年10月以降は10%表示になり過去の記事の表示価格とのズレが生じます。予めご了承下さい。

過渡期終焉装備サバゲ「DISASTERZ(デザスターズ)」


twitterとミリブロ記事が連携してます
(http://twitter.com/@AsukaSewingKA)

2008年09月16日

ペガサス整備


タナカ(Tanaka Works)さんのガスリボルバーメカ「ペガサス」の整備あれこれ。




ペガサスリボルバーのガス注入は、付属する延長ノズルをガス缶に取り付けるか
タナカより発売されている細いガス缶を使用すると説明書にはあります。

延長ノズルは使い勝手が悪くガスを無駄にしやすいですし、細身のガス缶は
値段割りに入り量が少ないので少し損な気分です。
(あのガス缶はマガジンポーチに入るので実は非常に便利!)




スイングアウトさせて、一応一番外側に来るようにバルブは配置されていますが
普通のガス缶では届きません。

Xフレーム(M500)くらい大きければいけるのかな…?




そこで、ヨーク(シリンダーをフレームに接いでいるスイングする部分)を挟んで
シリンダーを固定しているエジェクションロッドを回して外します。

新品状態では、やや固く締めこんであるか、ネジロックが注されている
場合もあるのでプライヤーなどで回します。




スポっと簡単に外れます。外す前に注入バルブ位置を合わせておきます。

これでガスの補給も簡単!


ペガサスリボルバーの場合、シリンダー内部のマガジンとガスタンクと
エジェクターロッドは回転しないので、組み立てる際も手で締める程度の
テンションでも使用中にロッドが緩む事はそうそう無いです。



次に、ペガサスシステムの弱点といわれる「ペガサス病」。

放出バルブがガスタンク内部圧によって張り付いてしまい、
初弾が発射出来ない又は極端なパワーダウンをしてしまうという
症状です。ガスタンク内部圧が放出バルブに大きく掛かる
仕組みのガスガンではペガサス以外でも見られます。


シリンダー径が小さい(ガスタンクが小さい)ほど症状が
酷く、Jフレーム(チーフズスペシャル)ではかなり深刻で、
私の持ってるKフレーム(M10、M19など)でも初期は大変
でした。ゲーム中、2m先の相手に抜きざまの2連射が発射
されなかった事もありました(^^;

NフレームやXフレームではずいぶんマシみたいですが、やっぱり
モノによっては起こるらしいです。


私のKフレームM10初期ロットでの対処法。

まずは、放出バルブのOリングをドライにします。Oリングに
シリコンオイルなどが付着すると、リングが膨張&軟質化して
張り付き・噛み込みの原因になります。通常、圧力の掛かる
パッキンの気密保持のためにオイルによるパッキンの
軟質化は必要なんですが、ペガサスの場合は構造上
逆効果になってしまっています。

放出バルブのOリングは、パーツクリーナーで脱脂して
しまうくらいでも構いません。
又は硬度の高いものに交換するのもいいかもしれません。
ノーマルはたぶん硬度70°程度、市販品でも硬度90°
くらいのものはあります。サイズはたしかS-3かSS-3あたりです。

放出バルブ以外のパッキン類には、シリコングリスまたは
テフロンオイルをごく少量注すと良さそうです。
あまり多く注すと、液化フロンと一緒に流れて放出バルブ
に付着してしまい、脱脂した意味がなくなります。


次にスプリングテンション。

シリンダー内バルブ後方と、シリンダー中心軸前側に
小さいスプリングが一つづつ入っています。それを1巻きほど
カットします。色気を出して2巻きカットすると、バルブ閉鎖
テンションが稼げず、ハンマーが落ちている時にバルブが
全開放になる場合もあります。(S&Wの場合、ハンマー
スプリング調整でどうにかなる場合もあります)

ペガサスの内部スプリングは、非常にハイテンションかつ
自由長が短いものが使われているので、過度にバルブ
閉鎖方向にテンションが掛かっていると思われます。

ですが、このスプリングに関しては新ロットになれば
なるほど対策が進み、理想のテンションに近づいて
いるようです。手元のペガサスに症状が出ていないのに
むやみにスプリングカットをするのはヤブヘビになるかもです。


おまけに、シリンダーの前側のチャンバーパッキン?というか
BB弾をくわえておく6個のパッキン。これが初期のものは非常に
キツく、BB弾の抜弾抵抗がすごくて弾道にかなり影響を
与えており、このパッキンの周囲を少し削って抜弾抵抗を
減らそうという試みを色々行われていましたが、最近の
ロットのものはこれまた対策されており、適度な締め付け
テンションになっております(^^

逆に緩すぎて、マガジン内スプリングのテンションに耐えられず
保持しきれないものもあるようでしたが…。それも今現在は
対策されているとは思います。


今回のペガサスあれこれは私が自分のKフレームに
手をいれた時のやり方であって、ペガサスシステムはディープな
ファンが非常に多く、対策として別の結論が出ているかも
しれません。そのあたりはあしからずで(^^;


また、タナカというメーカーは現行品のマイナーチェンジにかなり
熱心で、再生産ロット時に前回不評だった箇所に手を
入れている事があります。微妙なスプリングテンションやパッキンなど
は分かりにくいですが、パーツの形状からして違う
場合などもあります。ペガサスではフォーシングコーンなど。

同社ブローニングハイパワーの場合は、シアの形状が私の
知る限りでも2回以上変わってます。



ペガサスシステムをはじめて見た時、こんな仕組みでガス
リボルバーが出来るのかとビックリしました。

その次は東京マルイの電動ハンドガンで、拳銃サイズに
まともなパワーが出るメカが入るものかとビックリ。

そして最近はまたタナカのカシオペアシステムで、単純に
蓄圧カートリッジのセンターファイアなら簡単ですが違法性が
高いなと思ってたら、まさかのフロントファイア。ペガサスの
ようにノッキングメカはシリンダー内で回転せず、装填した
カートリッジとシリンダー外側のみ回転という仕組みで
またまたビックリ。
ビックリメカ度では今のところタナカさんがNo1です(^^;

マルイの「良く飛び安定した」というものや、WAの「ブローバック
の元気よさ」などは、メカニカル的に「洗練された」感があるの
ですが、タナカのものはなんというかエポックメイキング的な
ものを感じます。
ただ、リボルバーやガスボルトアクションにそこまで熱心に
ならなくても…というのが客観的な感想ではありますが、
私は好きなので今後もその方針を応援したいです(^^  
タグ :ペガサスM10


Posted by 明日香太郎 at 23:22Gun