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2008年09月23日

9x39mm弾



弾の調べ物の続き。

VSSなどの消音狙撃銃用の9x39mmです。

1年半くらい前もこの弾の記事を書いてますが、新しく知ったことと
合わせて考えると内容が微妙に食い違うかも(^^;




9x39mm弾は、消音狙撃銃用に開発されたカートリッジです。

短小アサルトライフルにも使ってるので、通常弾(亜音速弾でない)も
あるのかなと思ってましたが、この弾種には「亜音速弾しか存在しない」
ようです。


開発当初にSP-5とSP-6という2種が作られました。

SP-5はボール(通常弾)。フルメタルジャケットで、内部前側に
スチール、後部にリード(鉛)のコアです。(上の画像の一番左)

SP-6がAP(アーマーピアシング)で、弾頭を前後貫通するように
スチールのコアを配し、リードは銃身内と接触する部分の内側
のみに少し入っているようです。(上の画像の真ん中)
先端に露出したスチールコアが特徴的です。
(一番右は7.62x39mmです)


SP-5や、特にSP-6は通常の少銃弾に比べ高価なようで、
普及用としてその後PAB-9という弾薬を開発しています。

PAB-9はSP-6のようにスチールコアが先端に露出したAP弾ですが、
SP-6のコアが削り出しなのに対し、PAB-9はプレス成型となったそうです。

しかしPAB-9はプレス成型コアのためかバラツキが非常に多く
射撃精度も低下し、銃身内の消耗度も大きくなっているようで
製造はすでに終了し、使用されなくなったとの事です。

現在は短小銃などに同じカートリッジを使用するなどして使用頻度
を上げ消費量と製造数を拡大しコストパフォーマンスを上げようと
しているようですね(^^


アーマーピアシングというと戦車砲弾などのイメージだったんですが、
ボディーアーマー全盛の現代では対人用でもAP弾の有用性はかなり
高まってきているみたいですね。

SP-6のAPで、一般的なケブラーヘルメットやボディアーマーを
有効射程内で貫通出来るそうです。


9x39mmは亜音速弾なんですからそりゃ弾速は遅いとは思っていました
が、実際300m/sを切っているようです。ピストル弾並です。

ですが弾頭重量は7.62x39mmの2倍、5.45x39mmの4倍にもなり
そこで威力を維持しているんですね。

VSSやVSKの銃自体の特徴として「高いストッピングパワー」という
うたいが多いのも事実のようです。

初速からすると、実際の交戦距離での発射から着弾までの
タイムラグって、サバイバルゲームのそれとあんまり変わらない
んじゃないかと思います(^^;



(なぜこのおっさんはスイス旧迷彩??)


実際対人効果は高いようですけど、エネルギー値から見ると
700J(ジュール)を切っています。ライフル弾としてはかなりローパワーですし、
一部のカービン弾よりも低いほどで、マグナムでないピストル弾
にもヘタをすれば威力負けします。
本当に「亜音速で一定の威力」のみに特化したカートリッジなんですね。


初活力700Jと比較すると、使用する銃種にもよるでしょうけど、
5.45x39mmが約1300J、7.62x39mmが約2000J、7.62x54Rが約4000J
ほどあるので、エネルギー値のみを比較するとかなりの低威力です。

NATO弾ですと、9mmNATO(9x19mm)が500~600J、5.56㎜NATOが
2000J、7.62mmNATOが3000Jあたりです。


9x18㎜PMMをSMGで使用すると600Jを超えるようなので、ライフル弾と
ピストル弾からスタートし、それぞれの特性がひっくり返っちゃっています(^^;

9x18㎜PMMはピストルで使用しても音速を大きく超えるので、SMGに
サイレンサーを使用しても極端な静穏性は期待出来なさそうです。



YouTubeよりVSSの射撃シーン。



ビデオカメラの集音の関係もあるでしょうが、実際かなり静かなようです。
ガスブローバックガン程度?のような。

動画の最後で通常のライフル(たぶん5.45x39mm)との音の比較が出来ます。


(つづく)  
タグ :9x39mmVSS


Posted by 明日香太郎 at 22:22Gun