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過渡期終焉装備サバゲ「DISASTERZ(デザスターズ)」


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2009年12月05日

ロシア機関砲


ロシアの機関砲は、他の兵器同様に機構や仕様などが欧米と
違っていて面白いものが多いです(^^



先日紹介したSu-25用のGSh-30-2(GSh-302またはGSh-2-30)機関砲です。



2砲身1セット反動利用の電気発火です。

片方の砲弾が発射された反動でもう片方を装填し、機構上
2砲身が交互に発射します。


100kg余りの比較的小型な航空機関砲ですが、30㎜砲弾の
発射速度は2砲身合計3000RPM(50発/秒)にもなり、かなり
の火力を有します。

同じ30㎜のA-10のGAU-8(30㎜7砲身)が3500~4200rpmなので
それに迫る火力です。カートリッジ自体はGSh-30の方が
少しボリュームが小さいですが、欧州で一般的なADENや
DEFAの30㎜リボルバーキャノンよりも強力です。

 GAU-8 : 30x173㎜ 劣化ウラン弾芯などにより特に強力
 GSh-30 : 30x165㎜ 航空機関砲弾としては結構ゴツい
 ADEN(英)、DEFA(仏)、M230(米) : 30x113㎜
  一般的な航空機関砲弾
  M230はAH-64(アパッチ)のチェインガン




ただ30㎜砲を主兵装にしているA-10と違い、Su-25の場合は30㎜砲弾を
250発しか搭載出来ません。掃射5秒で無くなるので、対地攻撃でも
数回すれば弾切れになってしまいます(^^;

さらに砲身寿命は合計約2000発なので、補助兵装止まりではあります。




Mi-24攻撃ヘリコプターのバリエーションで右側面に付く機関砲は
GSh-30-2のモデルチェンジしたGSh-30-2Kというもので、レート
スタビライザー機構を持ち発射速度を最低300rpm(5発/秒)まで抑制
出来ます。これにより長時間の連続した対地射撃や、砲身寿命を
長くしたりなどの恩恵が得られるようです(^^





同様に60年代に作られた機関砲がGSh-23-2(GSh-23L)です。

航空機ではMig-21の機関砲、IL-102の後部機関砲などに使用されて
います。発射速度はGSh-30-2よりも少し早い3500RPM前後です。





Mig-29やSu-27に搭載される単砲身機関砲はGSh-30-1です。

オーソドックスな反動利用の単砲身機関砲ですが、発射速度は
1800RPM(30発/秒)にもなります。一般的な20㎜以上の反動利用
機関砲の倍以上、リボルバーキャノンにも匹敵する発射速度です。

ソ連崩壊前の80年代の西側メディアでは、当時Mig-29にはリボルバー
キャノン(回転薬室式機関砲)が搭載されているとされていましたが、
実際は普通の反動利用でした。冷戦中恐れられていたロシアの
兵器のスペックが、ことごとく予想の斜め上を行くところが
面白いです(^^;


2砲身機関砲もそうですが、ジェット・ミサイル時代以降のロシアの
航空機関砲はどれもこれもやたらと発射レートが高いです。
使用する際に最大の効果が得られる仕様になっています。

空対空戦闘の主兵装がミサイルに切り替わった途端に、機関砲の
連続射撃や長期間使用の能力を切り捨ててしまう割り切りの良さは
さすがロシアクオリティといったところでしょう(^^;



次は同じロシアの航空機関砲の回転砲身式です。

回転砲身機関砲といえばM61A1バルカン(有名なバルカン砲)が
欧米兵器では有名すぎるくらいですが、ロシア製回転機関砲も
かなりオカシイものが多く面白いです(^^  


Posted by 明日香太郎 at 15:41その他雑記