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2008年09月22日

9x18mmピストル補足

9x18mmピストル補足
前回補足。

調べていたんですが、書き忘れていたことなど(^^;
と、追記。


9x18mmピストル補足

マカロフ用の9x18mmPM/PMM弾ですが、たいがいの解説サイトや
マカロフピストル所有者などが「9x18mmUltraとの混用が危険」と
警告していました。

9x18mmUltraとはナチス時代にドイツで出来たカートリッジで、戦後
それを参考に9x18mmPM弾を作ったといわれています。

9mmウルトラは弾頭径約9.02㎜。9mmマカロフは約9.2㎜との事で
名称では同じボリュームのカートリッジぽいですが、実は全く互換性
が無いそうです。

口径の大きいPM/PMM弾を9mmUltraピストルに使用すると
銃口内で弾が詰まり大変な事になりそうです。
その逆の場合は…?どうなるんでしょう。パワーが出ない?
もしくは、ケース長も微妙に違って閉鎖不良などが起こるのかも。

でもマカロフピストルのサイトに「9mmウルトラの使用が危険」と
あるので、やっぱり重大な事故の原因になるんでしょう。



つぎにAPS。

スチェッキンですが、軍用としては大失敗だったようですが
その後国内対テロ戦略が活発になった頃に、ローエンフォースメント
用として復活したようです。再利用、みたいな書き方されてました(^^;

フルオートマチックでの制御が困難だそうですが、一応レートスタビライザー
的なものがグリップ内にあり、たぶんハンマーの落ちるタイミングを遅延
させて発射サイクルを制御しています。スコーピオンなどと同じぽいです。

パワーが低くフルオートで中距離での射撃精度が望めないAPSですが、
法執行機関などでの近接戦闘では中々にマッチしたようです。

大型拳銃でローパワーという事もあり、中近距離でのセミオートマチック
射撃時の精度もまあまあとの事。


その後、サイレンサーとワイヤーストックを装着するAPBが登場(既存APS
を改造?)しています。APBは「フルオートマチック消音ピストル」みたいな
言葉の頭文字ですので、すでに名前にスチェッキンは入っていません(^^;

9x18mmピストル補足
9x18mmピストル補足

ロッキング機構があり、バレルがショートリコイルしたり傾いたりする機種には
基本的に銃身にサイレンサーを付けるのは向かないです。
これは稼働する部分に重量が掛かり、作動不良の原因になるためです。
トイガンでもこのあたりは如実に現れます。

APSの場合はストレートブローバックですので、単純な構造が功を奏して(?)
消音銃への道が開けたんですね(^^



話はマカロフに戻ります。

PMおよびPMMピストルは軍用のはずですが、海外のコレクターもなぜか
同じものを持っています。軍用と全く同じものも一般販売されているんでしょうか。

軍用のPM/PMMとは別に、輸出仕様のPM/PMMピストルも作られており
そちらはバイカルというブランドで売られています。

作っているのはイジェフスク工廠(現イズマッシュ)ですが、「バイカル」は
メーカー名ではなく「ブランド」に近いニュアンスなんですね。サイガみたいな。

元々の社会システム自体が違うので、欧米圏の「メーカー」「ブランド」「アイテム」
のニュアンスに少し差異があるように感じます。


9x18mmピストル補足

Baikal442ピストル。この画像のものは12連発のPMMピストルと同仕様です。
たぶん使用カートリッジも9x18mmPMMなんだろうと思います。


9x18mmピストル補足

こちらもBaikal442ピストル。こっちはPMと同じもので8連発です。名前が一緒。
一応PMMは弾丸とマガジンの点で下位互換(PMと互換)しているので、新製品
として同じ名前で販売しているんだと思います。「新型スカイライン」みたいな(^^


他にもIzh-71だったり79だったり言う名前もあります。型番ぽいです。
イジェフスク71年式?みたいな。


さらに9x18mmPM/PMM弾使用銃以外では、MP442という9x19mmルガー
(パラベラム)を使う大型拳銃や、Model442という中型リボルバーなどもあります。

なぜこの「442」というコードがこんなに重複しているのかは分かりません。
何か企画・開発コードだとして、同じプラン上で派生した各カテゴリのガンに
同じコード名を付けたとかでしょうか。
なんにせよロシア圏は不思議がいっぱいです(^^;



余談ですが、9x19mmパラベラムの「パラベラムってなに?」というと、
20世紀初頭のルガーピストル(P-08の系譜)の商品名というか
商品キャッチコピーとして「パラベリュームピストル」という名称で販売して
いた事が由来です。もちろんルガーピストルの口径は9x19mmルガーです。
(スタームルガーの「RUGER」ではなく、独の「LUGER」です)

パラベリュームとは「パラーレ・ベリューム」という「戦争に備える」という
ラテン語を組み合わせたルガー(当時のDWM社)の造語で、その語感と
意味合いがウケて、今では9mmルガー弾の代名詞を超えて一般名称
となってしまったというワケです。

そのパラベリュームの英語読みが「パラベラム」なんですね(^^
さらに略して「9mmPARA」とか日本語では「キューパラ」になっちゃってます。


このあたりは床井雅美氏の複数の著書にさらに詳しい解説とともに
記載されています。私もそれを以前読んで知りました。







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Posted by 明日香太郎 at 11:28 │Gun
この記事へのコメント
9ミリPM弾は結構威力不足でスチェッキンが衰退した理由の一つみたいですね。お飾りで無くPDWとして使うには。
今、ロシアのPDWって何なんでしょうかね?普通にAKのカービンでしょうか?
Posted by シルカ at 2008年09月22日 23:30
こんばんは。


一応AKS-74Uが航空機やパイロットのセルフディフェンス用としての
目的も持って開発されたようですが、なんとなく乗務員がAKS-74Uを
持っているイメージがありませんね(^^;

案外皆一般兵と同じ普通のAKS-74やAK-74Mだったりするん
じゃないでしょーか(^^;;

そもそもPDWっていう概念自体も積極的には取り入れてないようにも
思います。
90年代から熱心に開発してるSMGもほとんどが対テロ市街戦闘用のようですし。

そういえば箱型に折りたためる短機関銃はありましたね。あれがPDW?(^^;
Posted by 明日香太郎 at 2008年09月23日 20:08
昔、Gun誌の特集で組んでいて。
プロジェクトの番号かなにかが442だったという記事を見ました。
ちょっと探してみます。

もっと昔のGun誌でスチェッキン(APBかAPB)を9mmポリスでも撃っていましたがうまくいかなっかたみたいです。
これも探してみます。
Posted by ケチャップ兎 at 2008年09月23日 22:28
こんばんは。


なんか規格コードをからませるというと、昔にSUZUKIにアクロス
という250ccのバイクがあったんですが、それのサイドカウルに
「X913」と書いてあって、なんだろうと思ってたら規格コードでした。
そんなもん知らん!(^^;と思いましたね。

442も、ネーミングに困って付けるのはいいとしても、なぜ何種
もの全く別のピストルに同じコードを付けるのか理解不能です(^^;;


9mmポリスというと9x18mmウルトラと同じやつですよね。
PM弾より少し径が小さいなら、スッポ抜け気味になるだけで
暴発とかはしないんでしょうかね。
Posted by 明日香太郎明日香太郎 at 2008年09月24日 00:06
確か弾は出るんだけど排莢がうまくいかなかったらしい。

9mmポリスは戦後西ドイツで警察用に軍用のとは別に作ったんだけど、結局パラベラムを採用しちゃったやつでほとんど
同じだとおもいます。

間違ってたらすいません。

アニメはともかく映画用のブランクは9㎜ポリスだと思います東側の薬莢は確かスチール製で変形しやすそうだし…
Posted by ケチャップ兎 at 2008年09月24日 00:25
やっぱり無理にPDWを作らなくても、適当にAKを代用するんでしょうかね、あの国は。
Posted by シルカ at 2008年09月24日 00:33
9mm×19のAKもあるしね

個人的には5.45×18のスコーピオンとかWz63とか見てみたいけど
この弾はマイナーすぎるか?
Posted by ケチャップ兔 at 2008年09月24日 00:48
こんにちは。


ロシア領内の戦闘の場合、航空機や車両が行動不能に陥った
場合でも、友軍が全力で救助してくれるわけは無いと思うので、
「その場で自分の身を守れるPDW」ってのは、敵地から脱出
するための武器としては不十分なんじゃないかと思います。

敵地まっただなかでBTRが走行不能になって、降車戦闘を
強いられた場合だとやっぱりフルサイズのAKSか最低でも
AKS-Uあたりが必要になってくるんじゃないでしょーか。

そこでスチェッキンとかだったら、たぶん大変ですね(^^;


5.45x18mmってのはマカロフよりさらに小さいピストル用の
ものでしたっけ。小型拳銃弾としてはややアーマーピアシング
特性を持たせているようですけど、SMGに使用するには
そもそもの威力が低すぎて本末転倒になりそうですね(^^;

9x19mmですとPP-19-01なんかはむしろMP-5よりも
実用的なんじゃないかと思います。ちゃんとアナウンス
したら西側世界でも流行りそうです。
Posted by 明日香太郎 at 2008年09月24日 12:55
5.45×18はコンシールドキャリー用の拳銃でつかっている弾で、P90みたいにケブラー防弾ベストを通ります。
あとは、独特なあの形を崩したくないというデザイン上の理由ですね。

スチェッキンの弾は9mmウルトラと9mm×17でした。
(GUN誌 1991 8月号)
Posted by ケチャップ兔 at 2008年09月25日 20:13
こんばんは。


PSM弾も70年代当時の携行型アーマーは貫通出来ても、現在のトカレフ
弾対応のものを貫通するとは思えません(^^; 初活力で1/5程ですし。
でも小型拳銃で最大の貫通性を求めた、これもロシアらしい弾ではありますね(^^


そういえばGUN誌は時々カートリッジや弾頭を入れ替えての射撃を
やってましたね。私が見た号も、SKSの7.62x39mmケースに
.308の弾頭を付けて撃ってました。たしか.308の方が僅かに
弾頭径が小さいとかで危険性が少ないとかなんとか言ってましたね。

9mmウルトラと9mmショートも同じように9mmPMよりも弾頭径
が小さいからやったんでしょうけど、なんだか危ない実験ですね(^^;
Posted by 明日香太郎 at 2008年09月26日 00:56
ソ連が崩壊してからは何でも手に入るになりましたからね
核とかw

PSMもミリタリー用の入手してましたし。

けれど、ロシアも立て直してきましたから今だけでしょうね。
Posted by ケチャップ兎 at 2008年09月27日 15:36